CAPプログラムの理念・3つの柱

  1. 「子どもの権利」
  2. 「エンパワメント」
  3. 「コミュニティ」
「子どもの権利」

CAPは、あらゆる暴力を人権侵害と捉え、子どもは「安心して」「自信を持って」「自由に」生きるという3つの権利を持っていることを伝えます。子どもたちは「自分は大切な権利を持っているんだ」と知ることで、暴力に立ち向かうために必要な人権意識、つまり「何としても大切な自分を守るんだ」という意思を持つことができます。

「エンパワメント」

子どもの問題解決力への信頼と働きかけ。

エンパワメントとは、今まで力を持たされてこなかった人たちの本来持つ力を信じ、その力や個性を発揮させ、自己決定ができるよう働きかけることです。

従来の暴力防止の方法は「~~してはいけません」という禁止や行動の制限であったのに対し、CAPでは子どもをおとなが守るべき弱い存在とは捉えず、子どもの本来持つ力を信じ、安心・自信・自由の権利が奪われそうになったときにできることを一緒に考えます。具体的には役割劇(ロールプレイ)を通して、NO(「いや」と言う)GO(逃げる、その場を離れる)TELL(誰かに話す)という自分を守る方法を学びます。

「コミュニティ」

家庭・学校・地域をつなぐこと。子どもへの暴力を防ぐには、子どもを孤立させないことが重要ですが、そのためにはまわりのおとなが子どもの話を聴き、気持ちを受け止め、子どもと一緒に行動の選択肢を考える必要があります。

CAPプログラムでは、子どもワークショップ実施の前に、おとなワークショップ(保護者ワークショップと教職員ワークショップ)を実施し、子どもの人権尊重、暴力の基礎知識、暴力防止のためにできることなどを伝え、保護者や教職員と共通理解を図ります。